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上田会計週報『幹部の仲』2015.07.13

2015年07月13日

「部長や課長の仲が悪い」と言う困った現象は、よく起こりがちな現実の経営問題のひとつです。

そのような状況の下では、部署間の業務の進め方について部下同士も、どうやって上司の了解を取り付けたら良いか、と悩むことになり、業務の停滞が生じ、事業推進の障害になります。

仲が悪くなる原因

このような、幹部間の人間関係が悪くなる原因は主として、

部署間の仕事関係が悪い(例えば、販売部長が「商品が売れないのは、生産部門で不良品をつくるからだ」と主張し、生産部長は「商品が売れないのは、営業担当者に対する商品知識の教育が不足しているからだ」と憶測で他部署を非難し、責任のなすり合いが起きている)。

幹部が自分の面子に拘って問題の事実を認めない、謙虚さを持たず、自分を省みない、など自浄作用が働かない。

トップがこのような問題に気付いていないか、気付いていても放置しているため、悪い人間関係が改まらない。

より本質的な問題は、経営理念・組織運営方針で、部署間・社員間のチームワークを重視する仕事の進め方や“三現主義”による問題解決の規範が示されておらず、経営戦略策定から目標管理制度の運用、評価に至る業務推進において、普段から躾けられていない実態がある。

経営者の留意点

事業の発展を目指し、それを通じて自己の生活を豊かにする共通の目的を持った者同士が企業組織を形成した以上、経営者は次の点に留意して自社内の仕事を通じた人間関係づくりを指導するべきです。

部署間の問題が起きた時、その機を逃さず、「憶測でお互いを非難したり、面子に拘らず、“三現主義”による問題の事実確認に基づき、協働して解決を図る」

よう関係者に働きかける。

経営理念等を通じてチームワークとコミュニケーションを重視し、実践する組織運営の規範を示すとともに、幹部社員に自ら範となるように求める。

経営戦略・経営計画の策定、目標管理制度運用(共同目標の設定・プロジェクトチームの編成など)全ての経営活動で、その規範に基づく実践を指導する。

 

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