上田会計週報『共同目標達成の基点』2016.12.19
2016年12月19日
共同目標を達成しようとする場合、達成までの全プロセスのはじめの段階にチームの力を結集して事にあたる基点があります。
共同目標達成のステップと基点
その基点は次の目標達成ステップの2に位置付けられます。
No. ステップ
1 解決したい問題の定義、共有
2 問題発生の原因調査、共有
3 目標設定(目標達成状況を測る指標、または達成状況表現項目を設定し、現状と達成した時の状況を指標・数値、または具体的状況で表現する)
4 達成手段の検討(共創)
5 達成までのプロセス計画
6 計画実行、実行上の問題解決
7 目標達成
8 評価、反省
すなわち、「チームメンバー全員が、問題発生原因を理解し合った瞬間」に、目標達成イメージが的確、具体的に生まれ、達成への確信とやる気が生じるのです。
基点づくりの要点
基点づくりの要点は「原因調査のやり方」にあり、次の三つの原則を活用します。
① “三現主義”(現地で、現物を見て、現実に即して状況を掴む)
② 何故なぜ5回の原因分析(問題発生原因と思われる事象を掴んだら、さらにそれは何故起こったのか、と追究し、それを5回繰り返すことによって真因を突き止める)
③ 段階的詳細調査(「何を知りたいか」を明確にし、第1次調査を実施する。その結果を知った上で、「さらに何を知りたいか」を検討して、2次調査を実施する、と言うように順次深掘りする)
チームとして実施する場合は1次調査の分担調査、結果発表、共同検討をファシリテーションで行うと“共創”(異質な知が融合して新しい知を創出する)が生まれます。
経営者・管理者の留意点
このような原因調査は、一見面倒に思われますが、真因を突き止めた時に得られるメンバーのやる気、その後の目標達成スピードの速さで、全体として十分にとり返し、さらに目標達成度の向上に貢献します。